戸建住宅街並みづくり木造・木質化
東村山実証実験住宅 木の香る家
全国新設住宅着工戸数の約25%を占める首都圏において、伝統的な構法を用いた木造住宅は、人気は高くとも、熟練職人の減少や作業場を持たない工務店の増加により供給が難しくなっている。東京都が都営住宅の建て替えにより生じた土地に、多摩地域の郊外型居住モデルとして広くて質が良く低廉な戸建住宅の供給の実証実験を行う事業に対し、山村(岩手県遠野市)と都市(東京都東村山市)を結ぶ合理的生産システム「木の香る家」として提案した。結果として、25棟の供給で最高倍率28倍・平均倍率6倍という評価を得た。木材生産地と都市型工務店、それぞれの特性を生かし、双方の付加価値を高める協働の仕組みを構築することにより、伝統構法の木造住宅供給の可能性を拡げると共に、産地及び消費地の地域産業を活性化し環境的にもサスティナブルな住宅生産システムのあり方を提示した。
DATA
- 業務期間
- 2007-2009年
- 竣 工
- 2007-2009年
- 主用途
- 木造住宅団地
- 所在地
- 東京都
- 発注者
- 匠技建・長崎工務店・加賀美工務店
- 構造・階数
- 木造 地上2階
- 延床面積
- 117.9-141.2㎡ 25戸
- 受 賞
- 地域住宅計画奨励賞・すまいづくり部門